縁の羽音 131 恋人兼子の父親 2
「く、くすぐったいっ・・って。摘むだけにして・・って・・・。」 「あ。」 「ほらね・・・引っ込んじゃった。」 只今 お腹の子と その子の父親が わたしのお腹のお肉 いやいや 皮膚を通してふれ合い中・・・でして。 もう直ぐ臨月のわたし ポッコリ膨らんだお腹に 変わった形の出っ張りが出来るのが嬉しくて そんでもってそれをこの子の父親にどうしても見せたくて・・・。 ふふふっ。...
View Article縁の羽音 132 恋人兼子の父親 3
「・・萌・・?」 抱え込んで寝た筈の腕の中が いつの間にかもぬけの殻に・・・。 と ベットの上で体を起こし「はっ~」って、溜息を零した男が一人。 立ち上がって彼女を探す訳でも無く ただ、ボーっと辺りを見回すだけで・・・。 確かに簡素なワンルームマンションには 探し回る程に部屋の数がある訳でも無く・・・。 「逃げたか?」 と 昨夜の出来事を思い出す男が一人。...
View Article縁の羽音 133 恋人からの昇格 1
何処にでもある 黒のボールペンを持つ右手 さらさらって 文字を綴る指先 文字と文字の間を バランス良く空け 神山 亘 って 書き込む 神っち 惚れ惚れする 綺麗な文字に改めて感心する わたし やっぱ、先生だから?それとも 持って生まれたセンス? と またまた 見惚れるわたし と はい、って 渡された ボールペン わたしは それをぎゅっと握り締め 柏木 萌 と...
View Article縁の羽音 134 恋人からの昇格 2
「神山 萌さん、2番へどうぞ~!」 神山の姓になって まだ間も無いのに 神山さん 神山さん って 何度も呼ばれる 妊婦検診 「で、どうします?立会い出産。」 へ? 「出来れば次回にでも お産のシュミレーションを ご主人様とご一緒に体験されたほうが 安心ではないですか?」 「はぁ~。」 「時々、舞い上がって ご主人様が気絶される事もあるんですよ。」 と 営業スマイルの女医さん。...
View Article縁の羽音 135 恋人からの昇格 3
「破水はしてるけど まだまだ時間が掛かりそうね。」 「あと、どれ位で産まれそうですか?」 「そうね。あなたは初産だから 明日の朝方ってとこかしらね。」 明日の朝・・・。 間に合わないや、神っち・・・。 ってか いいのかな? ずっと羊水が出てるんだけど・・・。 「陣痛が来たら、このブザーを押して教えてね。」 と、看護士さん。 「はぃ。」 と、ちょっと不安な声を出すわたし。...
View Article縁の羽音 136 恋人からの昇格 4
今から19年前自分に置かれた立場から逃避したくて 銀座のママをやっている 東京の叔母の所へ身を寄せる事にした。女の感は鋭く 直ぐに身篭っている事がバレた。 「どうしたいの?」「生みたい。」 と、たった一言。 「・・・そう。」 と、返ってくる返事に 不安気に顔を上げるわたし。 と 「お客さんに大きな病院の院長先生が居るの。 いい産婦人科を紹介して貰わなきゃね。」 「・・・。」...
View Article縁の羽音 137 恋人からの昇格 5
「「ふぅーふぅーふぅーふぅーふぅー。」」 「そ~う、上手よ~楽になったでしょ~。」 陣痛を和らげる為に 助産師さんと一緒に呼吸を合わせ 引いたかと思うと再び訪れる痛みに 果敢に挑むわたしと助産師さん・・・。 差し出してくれた手をしっかり握り締め 「ふぅーふぅーふぅー。」って。 この手が神っちだったらな~なんてね。 いやいやいや、神っちだったら余計に緊張しちゃいそうだし・・・。...
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こちらはcocomamaの休日の作品置き場です。 ここママのやる気を起こす為に(〃∇〃)σ[]ポチッ して頂くと嬉しいです。^^ にほんブログ村 曲は akkoさん よりお借りしています。^^ 宮OST 我所選擇的道路
View Article縁の羽音 138 もしも 1
真夜中の緊迫感と打って変わり 朝の静けさの中 昨日とは違うお腹の軽さに戸惑うわたし 窓に掛かるピンクのカーテンと 大部屋の為に仕切られたカーテンに囲まれ たった一人 へこんだお腹をさすりながら目を瞑る。 そして 時の流れと現実の間に揺れて 一粒の雫が頬を伝う。 もしも、あの時 もしあの時 あの時って、いつ? どの時点にさかのぼって? って、わたし、何考えてるんだろ。...
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「く、くすぐったいっ・・って。摘むだけにして・・って・・・。」 「あ。」 「ほらね・・・引っ込んじゃった。」 只今 お腹の子と その子の父親が わたしのお腹のお肉 いやいや 皮膚を通してふれ合い中・・・でして。 もう直ぐ臨月のわたし ポッコリ膨らんだお腹に 変わった形の出っ張りが出来るのが嬉しくて そんでもってそれをこの子の父親にどうしても見せたくて・・・。 ふふふっ。...
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「・・萌・・?」 抱え込んで寝た筈の腕の中が いつの間にかもぬけの殻に・・・。 と ベットの上で体を起こし「はっ~」って、溜息を零した男が一人。 立ち上がって彼女を探す訳でも無く ただ、ボーっと辺りを見回すだけで・・・。 確かに簡素なワンルームマンションには 探し回る程に部屋の数がある訳でも無く・・・。 「逃げたか?」 と 昨夜の出来事を思い出す男が一人。...
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何処にでもある 黒のボールペンを持つ右手 さらさらって 文字を綴る指先 文字と文字の間を バランス良く空け 神山 亘 って 書き込む 神っち 惚れ惚れする 綺麗な文字に改めて感心する わたし やっぱ、先生だから?それとも 持って生まれたセンス? と またまた 見惚れるわたし と はい、って 渡された ボールペン わたしは それをぎゅっと握り締め 柏木 萌 と...
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「神山 萌さん、2番へどうぞ~!」 神山の姓になって まだ間も無いのに 神山さん 神山さん って 何度も呼ばれる 妊婦検診 「で、どうします?立会い出産。」 へ? 「出来れば次回にでも お産のシュミレーションを ご主人様とご一緒に体験されたほうが 安心ではないですか?」 「はぁ~。」 「時々、舞い上がって ご主人様が気絶される事もあるんですよ。」 と 営業スマイルの女医さん。...
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「破水はしてるけど まだまだ時間が掛かりそうね。」 「あと、どれ位で産まれそうですか?」 「そうね。あなたは初産だから 明日の朝方ってとこかしらね。」 明日の朝・・・。 間に合わないや、神っち・・・。 ってか いいのかな? ずっと羊水が出てるんだけど・・・。 「陣痛が来たら、このブザーを押して教えてね。」 と、看護士さん。 「はぃ。」 と、ちょっと不安な声を出すわたし。...
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今から19年前自分に置かれた立場から逃避したくて 銀座のママをやっている 東京の叔母の所へ身を寄せる事にした。女の感は鋭く 直ぐに身篭っている事がバレた。 「どうしたいの?」「生みたい。」 と、たった一言。 「・・・そう。」 と、返ってくる返事に 不安気に顔を上げるわたし。 と 「お客さんに大きな病院の院長先生が居るの。 いい産婦人科を紹介して貰わなきゃね。」 「・・・。」...
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「「ふぅーふぅーふぅーふぅーふぅー。」」 「そ~う、上手よ~楽になったでしょ~。」 陣痛を和らげる為に 助産師さんと一緒に呼吸を合わせ 引いたかと思うと再び訪れる痛みに 果敢に挑むわたしと助産師さん・・・。 差し出してくれた手をしっかり握り締め 「ふぅーふぅーふぅー。」って。 この手が神っちだったらな~なんてね。 いやいやいや、神っちだったら余計に緊張しちゃいそうだし・・・。...
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真夜中の緊迫感と打って変わり 朝の静けさの中 昨日とは違うお腹の軽さに戸惑うわたし 窓に掛かるピンクのカーテンと 大部屋の為に仕切られたカーテンに囲まれ たった一人 へこんだお腹をさすりながら目を瞑る。 そして 時の流れと現実の間に揺れて 一粒の雫が頬を伝う。 もしも、あの時 もしあの時 あの時って、いつ? どの時点にさかのぼって? って、わたし、何考えてるんだろ。...
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http://i537.photobucket.com/albums/ff336/dachih/2wu-2/4-18-1.swf?go=紺色のジャケットに 短めのひだスカート 神っちによく「風邪ひくぞ!」って出席簿で頭を叩かれた。 廊下をすれ違うたびに胸が高鳴って、用も無いのに教官室の前を通ったり、率先して職員室にも通ってた。...
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